U-20ワールドカップ 日本vsスコットランド

色々感想。


安田は攻撃においては酷い出来だった。受け手にも問題があるのだろうけどいったい何本のパスミスをしたのだろう。縦に入れるパスは殆ど通らなかった。梅崎のポジショニングにはかなり問題がある様に思う。守備に戻るのが異様に遅いのはその為だろうと思う。柏木やアトムと比べるとかなり遅く度々ピンチを招いているように思えた。攻撃でも唯一得点だけ良くてその他は良い所があったとは言えない。中央ではやたら柏木とポジが被っていた。サイド攻撃ではコンビネーションが全く無かった。1,2度溜めて外を上ってきた安田に渡した位だ。得意のドリブルも全く通用しなかった。抜け出したシーンは0。フランスで通用しなかったのが良く分かった。もう少し回りを使うという事を覚えないとお山の大将で終りそうで心配だ。


右サイドは素敵すぎた。亜土夢はあらゆる角度のギャップに顔を出し血の巡りをいつも円滑にした。内田は落ち着きが尋常じゃなかった。いつもどうりということでは彼が一番だったと思う。中央にパスミスして大ピンチを招いたのが一回あっただけでそれ以外はミスは皆無だった。チームメイトとの連携もよく出来ていた。CBが釣り出された際には必ず絞ってカバーに入っていた。キープもすばらしかった。敵が来るとびびって遠く蹴ってしまう人が多くいたが彼は全くそういうことが無かった。持ちながら前を向き出せる所を探す。チェイスされそうになっても焦らず引き付ける。なければ横へ叩く。どこにも出せなければクリアする。こういう順序を焦ることなくびびることなくいとも簡単にやってのけた。時間帯や相手の状況による順序の入れ替えもスムーズだった。後半相手が前に出てくると彼はクリア中心に切り替えた。前半のキープからのビルドアップはあっさり捨てた。クリアそのものもギリギリでやっと行うといったものではなく余裕があるうちに悠々と行っていた。後半相手はファールを多くするようになっていた。怪我を避けることと同時に相手を苛立たせる狙いもあったのではと思った。相手の力を正面から受けずに往なしにいける20歳。彼はこのチームにとって環境や状況に応じて戦術的戦略的にゲームをコントロール出来る稀有な存在だと思った。彼と亜土夢がいるということは攻守を計算できる存在がいるということだと僕には感じた。勿論他の選手も皆ハードワークをしていたが流れに緩急をつけ一本調子にさせないといことでは二人の力はチームにとって欠かせないものだと思う。


柏木はボランチから飛び出していく方がやりやすそうに感じた。ただ2列目センターのコツをすぐつかみそうな気がする。機能性と即興性のクオリティーを高みで安定させているのにはいつも驚かされるが、内田のように低燃費で一瞬の速さに優れる腿裏を使った重力を上手く使える体の使い方は持っていない。体の使い方さえ上手く開発できれば遠藤・俊輔が代表からいなくなるのもそう遠くは無いだろうなと思った。柏木のプレーを見ていると期待と想像を遥かに超えるドデカイ選手になって欲しいと思わずにはいられない。でっかい木になりそうな芽はもう吹いている。どう見ても吹いている。



ビリーのあれは腹を抱えて笑った。悪戯心って素晴らしいね。僕は悪戯心というのはアイデアとか創造の根源の一つだと思う。だから彼らのサプライズを見せようとする悪戯心はプレーに良い影響を与えると思います。これからもドンドンやって欲しいですね。

日本3−1スコットランド

前半43分 森島
後半12分 梅崎
後半34分 青山
後半37分 キャンベル




<日本メンバー
【GK】林彰洋
【DF】内田篤人槙野智章福元洋平安田理大
【MF】田中亜土夢(←後31分 藤田征也)、青山隼柏木陽介(←後44分 森重真人)、梅崎司
【FW】河原和寿(←後23分 青木孝太)、森島康仁