Jリーグ第12節 ジェフユナイテッド市原・千葉 VS FC東京

昨日の試合は疲れもあってうとうとしながら眺めていたのだが巻選手のヘディングゴールを見て一気に目が覚めた。シンプルに左サイドで坂本から縦パスを貰ったハースは完全に崩すよりアーリークロスを選択。綺麗なライナー性のボールが巻の走りこむ場所へピンポイントで到達。滞空時間の長い高さのあるヘッディングでゴール左隅に流し込んだ。味方の上がりを待つ訳でもなく自分で突破していく訳でもなく時間を掛けずに迷う事無く裏のスペースへクロスを上げたハース。いつもどういう闘い方をしているのかは知らないのだがこの試合のジェフはとにかく時間を掛けない。前に向いているフリーな選手を探し必ずそこへパス出す。また出せるようにボールホルダーを追い越しながらとにかくスペースへ走る。カウンターになった時でも変わらない。必ずゴール前に3,4人は詰めている。質の良い運動量を生み出しているのはオシムの生み出したオートマチックなタクティクスデザイン。だが選手たちがそこに依存する事は無い。その中で如何に工夫をするかアイデアを出すか。それがオシムの言う美しいサッカー。同じようなカウンターでもノールックパスが一本入ったり、クロス一つでも判を押したようにゴール前に弧を描きながら上げるクロスを送ったりはしない。グラウンダーで入れることもあるし切り返してから入れるのもあるし前述のハースのようにセンターサークル付近からでもアーリークロスを入れてみたりする事もある。
オートマチックにデザインされたものを拠り所に先読みしつつ走り続けながら各個人のワンプレーの一瞬一瞬にはアイデアと工夫をくまなく入れよ、あの試合を見てるとそんなオシムのメッセージが聞こえてきます。

この試合のオシム監督ハーフタイムコメント
「体の競り合いになっている。正直、きれいなサッカーではない。こういった試合ではミスしたほうが負ける。自分たちのプレーをしよう。つなぐときはしっかりつなぐこと。相手に合わせてはダメ。守りに入らないこと」


競り合いをしない闘い。相手に合わせない事。






僕が日本代表に望む事。






追記)ジェフの試合はサッカー好きな千葉市民は絶対見るべきだよ。なぜジェフ(オシム)のサッカーがサッカーの枠を超えてメディアの話題にならないのか不思議ですな。ホームで連続25戦無敗ですよ。オシムが就任してからも5回以下じゃなかったかなホームで負けたの。もっと地元の方が見に行くべき。負けないんだからきっと楽しいよ。内容もJ随一の美しさ。黙って見に行きなさい。