独り言2

「彼はそういう選手だから」 そういう言葉が当てはまってしまうプレーをした選手ばかりでしたね。ポジティブなのかネガティブなのかべクトルの違いはありますがどの選手も期待に応えてはくれました。ですが期待を超える選手は一人もいませんでした。皆自分の個性だけ見せようとしていただけのように感じました。個性が繋がる事で起きる驚きは何処にも見当たりませんでした。ディシプリンや戦術などチームのコモンセンスがありませんでした。それが自由だと。それがジーコジャパンなんでしょう。でも個人競技ではないのだから何かしらの拠所が必要だと私は考えます。意見をすり合わせてのもでもいいし、それぞれの個性の最大公約数らしきものでもいい。一人一人が意識の糸で繋がれている事がチームの本当の姿だと思います。その糸はどんな色の糸でもいい。強い糸で無くても良い。直ぐに切れてしまうような糸でも良い。繋がれている事そのものが拠所になるのだと思います。でもジーコジャパンにはそれを感じませんでした。


ヒデは多くの事を一人でしようとし過ぎました。限界まで力を出し切ろうとする姿は感動的でした。ですが彼が行っていたのは個人競技のようにも見えました。困った時に立ち帰れる場所はチームにはありませんでした。誰にもそれはありませんでした。だからこそ一人で対峙出来ない選手は仲良しグループ作ってつるんだんでしょう。
選手一人一人の個性を要約して浮かび上がってくる共通するキーワードやキーコンセプトがある筈でそれをもっと探すべきだった。導き出すべきだった。暗黙の了解ではなく表に曝け出すべきであった。そして明確に繋げていくべきだった。というか本音を言うならそれさえもないのかという絶望感。本当はそれが産まれた後がやりがいがあって楽しいのだろうに。それを皆で練り上げて育てて行く作業こそがチーム作りの本丸だろうに。産まれる事も無く、産まれないのだから勿論育てる事も無く、ただ4年が過ぎて行ってしまいました。日本らしさなんて言うつもりはないです。ただあの選手達で見れる最高のチームを見たかった。見たかったなぁ。