バルセロナとレアルを見て

バルセロナ。右方向に動いた後で左方向に向き直しパスを出す、右足で出すリズムの途中で左足でパスを出す。インサイドで触り続けた後でアウトサイドでパスを出す、遅く動いた後で早く動く、後ろを向き引くと見せかけて引き寄せておいて前を向く、もしくは半身なノールックでスルーパスをだす。バルセロナの中盤プレイヤーが行うワンプレーワンプレーはすべてフェイクになっている。しようとする行動ができなかった場合はそれをフェイクとして利用し続ける。

ゴールまでの道筋は決まっていない。過程に具体的な答えを置かない。答えを置かない代わりに”らしさ”を置く。中盤でいつもフェイクをし相手を欺きつつシュートパスを連続させて勝利をすること、それがらしさなのだろう。具体的な一つ一つの行動はあらかじめ決まった答えがなくていい、クラブチームの思想にあった過程があってそれに沿って勝てばいいのだろうと思った。


レアル。いつかの銀河系のゴージャスな雰囲気は何もなかった。ある国のいち強豪チームでしかなかった。ある国のいちチャンピオンチームですらなかった。外に向けての力は何も感じない。ただ高そうな資源をかき集めて、ただ置いていた10年位前のインテルのようだった。白いユニのチームが弱いとなぜか酷く貧相に見える。それはバルサの強さを際立たせていた。