スフィアリーグ第一節@第一試合 対四谷クローバーズ

今更ですけども。いつもどうり個々の選手について。





吉澤ひとみは決定的なパスを出した後にゴールに詰める事をあまりしません。出しっぱなし。出した後歩いてる姿が良く見れる。決定的なパスは出しましたよ、後は任せましたよ、私は私の仕事はしましたよ。そんな感じ。チームメイトがそれを許すならそれで良いと思う。見ていて気持ちが良いものではないけどね。細かな技術で言うとインステップキックを先ずはマスターしよう。つま先蹴りでダイレクトシュートは非常にしにくい。インステップをマスターするだけで得点するチャンスも増えるだろうと思います。
追記
良い所も挙げてみますね。昔に比べるとショートパスが正確に繋がるようになったと思います。膝から下の稼動域のみで打つ事でインサイドの振りをかなり小さくする事が出来るようになり敵にモーションを盗まれる事がなくなりました。よってノンモーションに近い格好で蹴れる為に今まで敵の足に引っ掛かっていたパスがバシバシ通るようになりましたね。ただこの技術には注意点があります。この膝から下の足先のみでボールを扱う事に執着すると体全体で技術を表現する事のダイナミズムを失う可能性があります。結果的にそれは成長する伸びしろを狭めてしまう事にもなりますので執着する事だけは止めて欲しいのです。使う場面とそうでない場面を意識してプレーすることを望みます。よっちゃんはかなり細かい事に執着するのが玉に瑕。そこを気を付けてプレーして欲しいと思います。
(追追記
何度も見返す中で良い所をもう一つ発見しました。彼女のポジショニングには無駄がほとんど無いですね。攻守に渡り相手よりも早く危険地帯にポジショニングする事が出来ているようです。敵がそのポジションに入ってこようとしても既によっちゃんはそこに居て体で敵の侵入を食い止めています。敵が寄って来ても敵とボールの間に上手く体を入れ敵にボールを触らせないシーンが幾つかありました。よっちゃんはアジリティに秀でている訳では無いので先読みして良いポジショニングを取ってプレーする必要があるのですが四谷戦ではそれが上手く出来ていたと思います。色気を出さず勝つ為に淡々と体を張り続ける姿は見た目は地味ながら存在感はたっぷりでした。
正直この試合でのよっちゃんは非の打ち所は何処にも無いように思います。私はよっちゃんには厳しくもの言おうと決めているのですがこの試合のよっちゃんは足元の技術の確かさやアイデアの豊富さだけでなくそれらの取捨選択、いわゆる判断の良さもかなり目立ちます。2点目の是永へのアシストは凄いや。ほんと良く見えてるよ。しかもダイレクトだし。こちらが何か言えば言うほどまさに粗探しな感じですわな。良い意味で参った^^




あさみにドリブル以外のプレーの幅を増やして欲しくない。例えばドリブルしないで裏でもらう事やワンツーで抜け出してもらう事など選択肢の幅を増やす事をしないで欲しい。あさみがそれを身に付ける事は十分可能だと思うし選択肢の幅が出来た方がドリブルも活きるかもしれない。でもそれは逃げじゃないか?誰に何と言われようとドリブル小僧で良いと思う。そしてドリブルのスペシャリストとしてリーグ内無双の所まで極めて欲しい。小器用な事はその後でもいい。今はただ目の前の相手をひたすら抜き捲れ!




柴田はキックインやコーナーキックなどいわゆるリスタートを任されていたのですが成功率は残念ながら低調でした。敵も味方も居ない所に出してみたり敵に思いっきりぶつけてみたり上手く行きませんでしたね。流れの中では敵に裏を取られたりする場面が1回あっただけで無難にこなしていました。まぁチームが守備する場面が殆どなかったので彼女が活躍する事も無かったのですけどね。望む所があるとすれば味方との意思の疎通をよりクリアにしてパスに迷いをなくす事ですね。リスタートでのパスの不安定さはリスタートそのものの練習量というよりもそこから来てると思いますので。




是永美紀も吉澤と同じで振りは小さく細かく早くなった様に思います。そのお蔭で敵にモーションを読まれることは無くなりシュートがより決まり易くなったように思います。しかも小さく細かくなったからといって威力が弱まった訳でもなくむしろ増しています。特にインサイドキックの威力はかなり増したようでシュートにも使用し決めていました(浅井戦)。この是永のインサイドキックはメンバー皆に見取って欲しいです。昔は大鉈を振るうような感じだったと記憶してるのですが大分フットサル用の蹴り方になったようですね。
この蹴り方ですが吉澤の小さい振りとは中身がかなり違います。是永の方は足先のみで蹴るのではなく上半身の捻り・反らしや横へ移動する力をしっかりボールに伝えて蹴れています。振りは小さくなりながらも体全体で蹴る事は出来ておりダイナミズムは全く失っていない。威力も凄まじく理想的な蹴り方だと思います。素晴らしい。
落ち着きの方も大分備わった様に思います。浅井戦で決めたゴールはキーパーの腰骨横をインサイドで正確に狙いゲット、四谷戦のゴールもキーパーの頭上を狙ったテクニカルなゴールでした。ただ闇雲に撃つのでは無くシュートコースをはっきりイメージして狙ったこれら技ありのゴールは落ち着いていなければまず出来ないでしょう。弱点であった精神面の弱さは着実に成長しているという事を証明したゴールでした。他にもバランスを考えてカバーリングしたり前線の時はチェイシングに尽力したりパスコースに必ず顔出したり獅子奮迅。攻守の切り替えの遅さやリスタートでの集中の途切れなど悪い所も探せば色々出てくるのだろうけどそれはもうただの粗探しでしょうね。彼女も着実に成長しているという事をはっきり感じた一戦でした。




石川梨華は何時もどうり攻守の切り替えを早くして動きにメリハリをつけていました。走る時は全力で走るため歩いている時のスピードの差も大きくなりよりそのメリハリはよりくっきりしていました。その先手先手を取っていく素早い攻守の切り替えは敵の隙を絶え間なく突いているようでした。この動きは敵の注意を引きやすく敵マーカーのポジショニングをずらす事に繋がりました。結果味方のパスコースや味方が走り込むスペースなど攻撃の足掛りを作りチーム全体の動きまでをも円滑にしていました。手詰まり感や閉塞感を壊し良い流れを呼び込む事が出来る石川梨華はここでも健在だったと思います。無駄走りでも全力で走る事は相手チームにとって嫌な動きであるという事と同時に自チームにとっても良い事が多い事という事を石川は知っている様な気がします。なんか褒めすぎな気もするけど期待も込めてって事で。




里田まいは特徴であるカバーリングを確実に行ってピンチの芽をよく摘んでいましたね。自分より自ゴール側にボールがあるときは必ずそのボールより自ゴール側にポジションを取り直して攻めて来ようとするスペースを予め埋めてしまう事を普通に行っていました。それ以外にもマークの受け渡しや自分のターゲットをマークする場合とマークを離れて仲間のカバーリングをする場合の判断も良く非常に堅い守備を見せていたと思います。攻撃に関しては左右への散らしや縦に中へ当てて行くパスなどどれも正確で良く通っていたと思います。あさみがダイレクトでボレーした右サイドからのロングパスは見事でした。リスタートの球出しも担当していましたがボチボチ通っていて不安感は無かったですね。通らなかったパスも敵と味方の間に流し込むようなパスで敵にプレゼントした訳ではないですし問題無かったように思います。これらの彼女のプレーはいつもどうりと言ってしまえばそれまでなのですが、そのいつもどうり出来る事自体レベルが高いように思います。
あえて注文を付けるとすればやはりロングシュートですかね。あのPKが出来るのなら意識の持ちようで出来ると思います。距離を意識せずにPK時と同じようにリラックスして軽く振りぬけば威力あるボールが蹴れると思います。PKやCKの練習をロングシュートに結び付けてまた一つレベルアップして欲しいですね。




藤本美貴はいつもどうり前目からしつこくチェイシングをして相手の攻撃を遅らせていました。ポジショニングも良かったと思います。チームが押し込まれて攻められている時も守備に影響が出ないギリギリの所まで前線にポジショニングを取っていました。その事は結果的にチームの攻めの意識を保つ事になっていたと思います。彼女の本質みたいなもので意識的に行った事では無いと思いますがチームに良い影響を与えていたように見えました。
プレースタイルですが昔のような肉弾的な荒々しさが削がれてきてように思います。フットサルの間合いに慣れたんでしょうね。一見それは大人しくなったように見えますがファイティングスピリッツが無くなった訳ではなく、より純化されて余計な事をしなくなっただけのように思います。守備時に落ち着いていて隙が無くなったし全般に渡り動きに無駄が無くなったように思います。味方に任せる所は任せて自分のプレーに集中できるようになったと思います。
細かい所だと左足を試合中使う事が多くなりました。是永や吉澤が小さい振りにして打開した部分を彼女は左足で蹴る事によって可能にしました。右足でドリブルしている途中でいきなり左足でパスをしてみたりとか右足のみでボールを触ってるタイミングの途中で左足でパスしたりするのをボチボチ見ますね。彼女はモーションを小さくすることによって敵を出し抜くのではなく蹴るタイミングをずらす事によって敵を欺いているように思います。今はまだ両足のインサイドで触る一般的なダブルタッチのみでパスしていますがこのダブルタッチはボールを触る部分を色々考えるとかなりの応用が出来るので是非そこに気付いて欲しい所です。大きく見ればマルセイユルーレットもダブルタッチの応用ですからね。何気にテクニカルなもっさんの今後を楽しみにしてます。




紺野と辻は割愛します。辻についてほんの少し。
辻の瞬発力、走力、反射神経はリーグ内で誰よりも抜き出てるように思います。他のGKに見慣れていると辻の守備範囲の広さとかボールに対する反応にかなり驚かされます。彼女の長所を見るとGKをするために生まれてきたんじゃないのかと思うほどGKに必要なものを持ち合わせています。今、試合でそれを見る場面が少ないのは正直残念ですね。色んな意味で辻には奮起を期待します。




得点について少し。
よっちゃんはロングシュートをしなくなりましたね。それと藤本ですがポジショニングが少し変わりましたね。ゴール前では敵GKの前ではなくファーサイド(ゴールよりもサイドラインに近いぐらい)にいることが多くなりました。この二つはチームでパスを回して崩そうとしてる事の証明のようなものですがこの事によって自分のプレースタイルにモロ煽りを受けた人がいました。それはあさみです。彼女の特徴はドリブルのみではありません。彼女にはそれよりも勝利への結びつきが強い特徴がありました。得点能力。彼女はこぼれ玉を拾って押し込む事を得意としていました。藤本が競った事でこぼれたボールをゴールに押し込んで見たりよっちゃんが打ったロングシュートのこぼれ玉に反応して突っ込んでみたり。こぼれ玉をダイレクトでシュートする事を常に狙っている数少ないプレイヤーでした。5、7月の大会での彼女の得点のほぼ半数はそういう得点です。ですが最近は全く見れなくなりました。チームがいわゆる綺麗なパスワークを目指す事によって消えていきました。今すぐ以前のようにロングシュート打ったりもっさんのポジショニングをもっとゴール近くに修正したりはしなくても良いと思いますがどうしても得点が欲しい時はあさみのこの力を利用しない手は無いと思います。目指す所を見ながらも勝って行かなければならないのですからね。




大会について少し。
解説なんですが水内はどうなんだろうか。サルについて詳しい訳でもなくアイドルについて取材してくる訳でもなく話が面白い訳でもなくただ何となく解説してる様な気がするんだけど。せめて各チーム取材して来いよってゆいたいです。やる気無さ過ぎだぁね。ここは久しぶりに風間さんに解説をしてもらいたいな。玉蹴りの解説ならこの人の方が本職だし。アイドルについては実況がカバーすればいいし。風間復帰希望。




その他。
里田の両手での押さえ込みは厳しく反則とろう。あさみの強引なプレーも問答無用。厳しく取って欲しい。それが彼女等の為。スライディングタックルはそれだけでカード出してもいい反則。あさみには気をつけて欲しい。





ちなみに浅井戦は負け試合で未だにあんまり見る気がしないので省きます。





って事で おしまい